タイでウェブサイトを運営し、安定した検索順位を獲得するためには、Googleが重視する評価基準「E-E-A-T」と、他サイトにはない「独自性」の強化が欠かせません。

特に情報の真偽が分かれやすく、多言語が入り混じるタイ市場では、これらが不足しているサイトは淘汰される傾向にあります。

本記事では、信頼されるコンテンツ作りの核心について解説します。

E-E-A-Tとは?(まず定義を分かりやすく)

E-E-A-Tは、Googleの検索品質評価ガイドラインで示されている「サイトの信頼性を測るための4つの指標」の頭文字をとったものです。

E-E-A-T=Experience / Expertise / Authoritativeness / Trustworthiness

まず一つ目のExperience(経験)は、書き手自身の体験や現場で得た一次情報を指します。Expertise(専門性)は、その分野における正確で深い知識が備わっているかを示します。Authoritativeness(権威性)は、第三者からの評価や実績があるか、その分野の代表的な存在であるかを問い、最後のTrustworthiness(信頼性)は、情報の透明性や運営元の安心感、誤情報の少なさを評価します。

「E-E-A-Tは直接の順位要因?」より大事な視点

E-E-A-T自体が単一のスコアとして順位を決定するわけではありません。しかし、Googleは高品質なコンテンツを特定するための条件としてこれらを強く意識しています。特に競合がひしめく領域や、後述するYMYLのような重要分野においては、E-E-A-Tの差がそのまま順位の差として現れることになります。

なお、タイSEO全体の施策を整理したい方は、先に タイSEOの全体像(対策15選) を確認しておくと、E-E-A-Tの位置づけが掴みやすくなります。

なぜタイSEOでE-E-A-Tが重要なのか

タイでの検索市場は、情報の入れ替わりが激しく、ユーザーが「今、現地のリアルはどうなっているのか」を非常に重視するため、E-E-A-Tの重要性がより高まります。

タイはローカル情報の鮮度・実体験が求められやすい

タイのレストラン、病院、サービスに関する検索では、最新の料金や営業時間、正確な場所、そしてスムーズな予約導線が求められます。単にどこかのサイトから引用しただけの記事ではなく、実際に現地で確認された情報の鮮度や実体験が伴っていないと、ユーザーからもGoogleからも信頼されにくくなります。

多言語情報が混在して誤情報が起きやすい

タイではタイ語、英語、日本語のページが混在し、機械翻訳や他国の情報をそのままコピーしただけの不正確なコンテンツが溢れがちです。特にビザの規定や法律、医療情報などの専門的な分野で情報のズレがあると、大きなトラブルに発展する可能性があります。そのため、正確なソースに基づいた発信が不可欠です。

YMYL領域が強い(医療・美容・投資など)

お金や健康、安全に直結する情報は「YMYL(Your Money or Your Life)」と呼ばれ、Googleは特に厳しいE-E-A-Tを求めます。タイでは美容クリニックや投資、不動産といった検索需要が非常に多いですが、これらはまさにYMYLの代表例であり、信頼性が弱いサイトが上位に残ることは極めて困難です。

E-E-A-T4要素を「タイ向け記事」でどう作るか(具体策)

具体的に記事を作成する際、どのようにE-E-A-Tを盛り込むべきかを解説します。

Experience(経験)を出す書き方

「実際に行った」「使ってみた」「試した」という一節が入るだけで、情報の価値は一気に高まります。現地の様子がわかる写真や動画を添え、公式情報には載っていない「現地の注意点」や「リアルな失敗談」を記載してください。例えば、BTSやMRTの駅から実際に歩いた時の時間や、予約時に使った具体的なフレーズ、明細書に基づいた追加費用の有無などは、経験に基づいた貴重な一次情報となります。

Expertise(専門性)を出す書き方

単なる情報のまとめではなく、専門家としての判断基準や比較軸を提示することが求められます。専門用語は読者に伝わるように丁寧に噛み砕きつつ、公式情報や統計データなどの確かな根拠を添えることで、情報の専門性を裏付けてください。

Authoritativeness(権威性)を積む方法

可能であれば、医師や専門家による記事の監修を受けてください。また、過去の掲載実績、受賞歴、提携先企業などの情報を開示し、第三者からの評価やレビューを積み重ねることも権威性を高める有効な手段です。他サイトから引用されたり、リンクを貼られたりすることも、権威性を証明する重要な要素になります。

Trustworthiness(信頼性)を高める方法

誰が情報を発信しているのかを明確にするため、詳細な運営者情報や会社所在地、連絡先を明記してください。また、情報の最終更新日や出典元をはっきりと示し、特に医療や美容分野では誇大表現を避けて免責事項を記載するなど、読者が安心して情報を利用できる環境を整える必要があります。

タイSEOで差がつく「独自性」の作り方(ここが勝負)

独自性とは、単に珍しい情報を出すことではなく、あなたのサイトにしかない付加価値を提供することを意味します。

独自性=珍しい情報ではなく“あなたのサイトにしかない価値”

たとえ結論が他サイトと同じであっても、現地視点での深い掘り下げや、独自の比較表、使いやすいチェックリストなどが備わっていれば、それは十分な独自性となります。読者が読み終わった後に「このサイトの説明が一番納得できた」と感じるかどうかが勝負の分かれ目です。

独自性を出しやすいネタ例(タイ向け)

例えば、プロンポン、アソーク、トンローといった人気エリア別の詳細な比較や、2026年度版の最新料金相場のまとめは非常に需要があります。また、LINEやWhatsAppを使った現地の具体的な予約手順をスクリーンショット付きで紹介したり、チップの相場や混雑する時間帯といったタイ特有の習慣に踏み込んだ解説をしたりすることは、他サイトとの差別化に直結します。

E-E-A-Tが弱い記事の典型例(やりがちな失敗)

評価を下げてしまう記事には、いくつかの共通した悪い特徴があります。

まず、ネット上の既存情報を適当に並べただけの、タイ特有の視点がない記事です。また、翻訳しただけで現地の検索ニーズとズレていたり、ユーザーが最も知りたい「料金」や「場所」が抜けていたりするコンテンツも価値が低いとみなされます。さらに、特にYMYL領域において運営者の顔が見えず、誰が書いたかわからないような匿名性の高い記事は、信頼の土台がないため評価されにくくなります。

E-E-A-Tを意識した記事構成テンプレ(すぐ使える型)

信頼性を高めるためには、論理的で分かりやすい記事構成が必要です。

基本的な流れとして、まず最初に結論を述べてユーザーの疑問を解消し、次にその理由や判断基準を説明します。続いて現地での具体的な体験談や実例を提示し、必要に応じて比較表で情報を整理します。さらに失敗しがちなポイントや注意点を伝え、最後にFAQで細かな不安を解消した上で、まとめとして次に取るべき行動へ導く構成が理想的です。記事内には必ず料金表、アクセス情報、予約導線、地図、現地の写真を含めるようにしてください。

E-E-A-Tを“サイト全体”で強化する方法(コンテンツ以外)

個別の記事だけでなく、サイト全体の設計でも信頼性を高める工夫が必要です。

著者情報・監修・編集ポリシー

「誰がこの記事を書いているのか」を示すプロフィールを充実させ、どのような編集基準で情報を更新しているのかというポリシーを明記してください。これにより、サイト全体の透明性が高まります。

カテゴリ設計と内部リンク

情報を雑多に詰め込むのではなく、専門領域を絞ってカテゴリを設計してください。特定のテーマに関する中心的なページ(ピラーページ)を作り、そこに関連記事を内部リンクで繋ぐことで、その分野における専門性をGoogleにアピールできます。

被リンク・レビュー・SNSで第三者評価を積む

タイではローカルメディアやコミュニティとの繋がりが強いため、それらを通じた紹介やレビュー、SNSでの好意的な反応を積み重ねることが重要です。「周囲から信頼されているサイトである」という事実が、最終的に強力なE-E-A-Tのシグナルとなります。

効果測定の方法(E-E-A-T改善はどう確認する?)

施策を行った後は、必ずツールを使って効果を検証してください。

サーチコンソールでは、表示回数やクリック率の変化を確認し、狙ったキーワードで順位が安定しているかを確認します。GA4では、ユーザーの滞在時間や関連記事への遷移率、そして最終的な予約や問い合わせなどのコンバージョン数が改善されているかを分析します。これらが向上していれば、E-E-A-Tの強化が実を結んでいる証拠です。

よくある質問(FAQ)

個人ブログであってもE-E-A-Tは非常に重要であり、むしろ個人ならではの深い実体験こそが大きな強みになります。もし専門家の監修が得られない場合は、公的機関の一次情報を丹念に引用し、自身の経験と組み合わせることで信頼性を担保してください。実体験がない記事を書く必要がある場合は、徹底的なリサーチを行い、判断基準や情報の整理の仕方で独自性を出す工夫が求められます。タイ語が堪能でなくても、翻訳ツールや現地のサポートを活用して正確な最新データを収集し、読者の不安に寄り添う構成にすることで、十分に高い評価を得ることは可能です。

【まとめ】専門性と独自性をアピールするチャンス

タイでのSEOにおいて、E-E-A-Tと独自性は順位獲得のための最重要事項です。

特に情報の鮮度や実体験に基づいた「現地性」は、ユーザーが最も求めている要素であり、これを丁寧に盛り込むことが信頼の構築に直結します。

著者情報を整え、情報の根拠を明確にし、料金や場所といった欠かせない情報を網羅する。そして体験談や比較表で納得感を高める。

こうした地道な積み上げが、Googleのコアアップデートにも左右されない、真に強いウェブサイトを作り上げることになります。

今日から、目の前の記事にあなたならではの「リアルな視点」を一つ追加することから始めてみてください。

ABOUT ME
監修者:Yoshimitsu Tobisa(SEO Consultant)

直近の日本在住時は外資系スポーツブランドのマーケティング部に6年間所属。マレーシアで3年半Web広告関連業務を行った後、2022年4月から在ホーチミンの日系Web制作会社Vietryへ転職。2023年10月からはフリーのSEOコンサルタントとして活動。